便秘とは「本体体外に排出すべき便を十分かつ快適に排出できていない状態」と定義されています。
一般的に3日以上便通がない場合には、便秘を疑った方が良いでしょう。
便秘の患者さんは年々増加傾向にあり、現在便秘の症状で悩んでいる方は600万人、自覚のない方を含めると1,000万人の患者がいるといわれています。
便秘の原因
便秘の原因はいろいろありますが、一般的には以下のような要因が挙げられます。
食生活の乱れ
食物繊維が不足していると、腸内の便が固くなって排便しにくくなります。
また、水分不足も便を硬くし排便を困難にします。
運動不足によるもの
運動不足や座り仕事など、身体があまり動かない生活習慣も便秘の原因となります。
1回30分、週2~3日程度の適度な運動を心がけましょう。
ストレスによるもの
ストレスが長期化すると、腸の動きが低下して便秘を引き起こすことがあります。
薬の副作用によるもの
薬の中には、便秘を引き起こすものがあります。処方箋薬や市販薬の使用については、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
病気が隠れている場合
便秘は、病気の一つとして考えられる場合があります。
大腸がんや炎症性腸疾患などの場合もありますので、症状が長期間続く場合は医療機関に相談しましょう。
便秘を引き起こす病気
- 過敏性腸症候群
- 腸閉塞
- 大腸憩室症
- 大腸ポリープ、大腸がん
- 直腸がん
- 巨大結腸症
- 卵巣腫瘍
- 骨盤腹膜炎
- 全身性強皮症
便秘の予防
便秘を予防するには、適度な運動やバランスの取れた食生活などが大切になってきます。
便秘を放置すると、さらに悪化してしまう場合もあります。
まずは、生活習慣を見直し、以下の点を心がけた健康的な腸生活を送るようにしましょう。
- 食物繊維の多い食品や発酵食品を食事に取り入れる
- 腸を刺激する運動を週2~3日はおこなう
- 決まった時間にトイレに行く習慣づけをする
- 便意をなるべく我慢しないようにする
- ストレスが溜まらないよう、十分な睡眠を取る
便秘は何科を受診すればいい?
下痢の症状を専門とするのは「胃腸内科」「消化器内科」になります。
現在ではこれらを標榜する医療機関数はかなり多いので、お住まいの地域や職場近くでも見つかるはずです。
長期間にわたる下痢が続く場合は大きな病気が隠れていることもありますので、不安な方は医療機関を受診しましょう。